そこはもう光の中
突如始まるあとがきシリーズです。
そこはもう光の中 (※pixiv)
そこはもう光の中 (※pixiv)
ゼファーとサラの話ですね。この二人は立ち位置が同じだとヒバマガのインタビューで言われていたのを見てからずっと二人のことを考えていました。あんまり本編で絡まないですしね。
最初はもっとこう、共依存なゼファサラ(カップリング)になる予定だったんですけど、気がついたらさわやかなゼファーとサラ(非カプ)の話になっていました。話自体を考えたのが終章より前で、実際描いたのが終章後だったからではないかなと思っています。
で、どういう話かというと、ゼファーから見たアレンとカナが「遠い場所にいる眩しい存在」であるのに対して、「立ち位置が同じ」であるサラはアレン・カナの元へと繋いでくれる存在ではないかという話です。
アレン・カナが遠い存在だと感じた場合、自分ではとてもそこに辿り着けないと思うのがゼファーで、遠いけど頑張ったら自分も二人の隣に立てると思うのがサラというイメージです。アレン・カナから遠い場所に同じように立っていても思うことが違うわけですね。「サラは俺の一歩前に立って」いるんです。一歩ですがその一歩がかなり大きい。でもサラはサラで同じ位置に立っている以上、アレンとカナというすごい二人に引け目を感じるゼファーの気持ちもわかるわけです。置いていかれるんじゃないかという思いも。わかるから「一緒に行きましょう」と言えるんです。そしてゼファーよりも一歩アレンとカナに近い分、二人が自分たちを置いて行くわけないということもわかっている。だから彼女はちゃんと前に進もう追いつこうと思えるわけです。
……というのを描きたかったのですが、これでいくとどうしてもリッピの出番がなくなりそうだったので出番をねじ込みました。リッピは四人を支える立場として(意図的に)後ろの方にいるんじゃないかなと思っています。後ろから見守ってサポートしている感じ。ただ作中でゼファーよりも前にいるのはゼファーが足を止めるからどうしてもリッピが前に来てしまうってことです。
ゼファーの中では自分一人が暗闇に立っていて、他のみんなは遠く離れた光の中に立っている(特にアレンとカナは光源に近い)んですけど、実際はみんな同じ光の中に立っているんですよね。ただ同じ光の中に立ってはいても少しだけ離れたところにゼファーはいるからサラに導かれるように光の中心の方へ歩いていってほしいなと思います。ゼファー自身が思っているほど離れてはいないのだから。
ちなみに一番描きたかったシーンはゼファーがサラの髪を結ぶところです。カップリングで描こうとしていたときの名残でもあります。カップリングといいつつ「サラ→アレ、ゼファ→カナ前提の+以上✕未満なゼファサラ」を推しているので正確にはカップリングって感じでもないんですけど。お互いが本命ではないが故に意識することなく距離感が近くなるゼファサラってよくない? って思ってます。また別にそういう話を描いてみてもいいかもですね。
ところで『「だな」ブロン』ってとこはツッコミ待ちだったんですけど誰もツッコんでくれないですね!!? ツッコミを忘れるほどの感動を与えてしまったってことか……なるほどな……(突然の自画自賛)
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