天罰の行方
やっぱりリリウムを無罪放免にしなかったっていうのは大きいですよね。無事に帰ってきてはいおしまいではなかったところが良い。そこまで描くお話ってあまりないのではないかと思うので。
リリウムに何かしらの罰が与えられていてほしいとは個人的にも思っていて、それを終章前に漫画にしている( マイ・ネーム・イズ /pixiv)んですけども、これ本当にリリウムに天罰が与えられているんですよね。みんなも生きているような内に(ゼファーだけが転生している設定だった)。でも終章ではそもそもゼファーが天罰を受けること自体を他のみんなが認めないじゃないですか。あぁ、そうだよな。みんなはそうだよなって思いました。彼がどうして闇に飲まれたのかという理由もどんな思いで久遠の時間を過ごしたかも全て知っていますからね。そうでなくとも仲間ですから、みんなはきっとそういう風に思いますよ。あぁ〜これが公式……。さすが……。好き……。
でもこれ「天罰を受ける」というリリウムの願いは叶えられなかった(今生の後には叶えられますが)んだなって捉えるとちょっと興奮しますね。みんなによって阻止されたんですよ。興奮しますね。救世主の願いは叶えられたのにリリウムの願いは叶えられなかった。興奮しま(略)。なんかこう、天罰を受けるという願いを阻まれたこと自体が一種の罰なのでは、というか。みんなと一緒に生きるのは"痛い"ことだから。孤独な流罪になるよりも苦しいことなのかもしれない。そしてアレンたちも自分たちと生きることが正しいことなのかは知らないわけですし。
まぁゼファーの願いはカナが戻ってきた時点で叶えられているんですけどね。草原のシーンで、サラとカナが抱き合っているのを見て「ずっと見たかった景色がやっと叶った」と言っておきながら自分は流罪になろうとする辺りまだ"みんな"の中に自分が入ってないんだなって感じしますね……?おま……そういうとこだぞ……お前……。アレンたちの願いもあって共に生きることを選ぶので自分も"みんな"の内なんだって思えたのかもしれませんが(ゼファーだけでなくカナもですけどね)。それが世界で一番きれいな景色なんだよ……。
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